キング・クリムゾンの1972年リリースのアルバム『Larks’ Tongues In Aspic』の50周年記念版、10月13日リリースです。
パッケージは2CD+2BDからなります。CD1はスティーブン・ウィルソン・ミックス、それからインストミックスが3曲だけ入っていますけれど、もともとインスト曲の多いアルバムですものね。そしてCD2はデヴィッド・シングルトンによるエレメンタリー・ミックスが収録されます。こちらは、Book of Saturday と Exiles が除かれた短縮版のです。Exiles は再結成トリプルドラム期にも一度も演奏されなかったですものね。
Burning Shed には詳しいトラックリストが載っています。BD1 はスティーブン・ウイルソン・ミックスのサラウンド、ATMOS、それから 24bit/96KHz ステレオ、それからエレメンタリー・ミックスを 24bit/96KHz で収録しています。
BD2 には、30周年記念版に入っていたオリジナル・マスターを 24bit/96KHz で収録しているのと、40周年記念版に入っていた “Keep That One, Nick” を収録しています。それから、レコーディングセッションの全てを 24bit/96KHz で収録しています。
40周年記念版でリミックスと当時のライブを収録したボックスセットをリリースしたのでネタ切れになったかと思っていたのですけれど、ATMOS サラウンドとレコーディングセッションを収録して50周年記念版とするのですね。
あと、24bit/96KHz のハイレゾ収録とありますが、今回のは大丈夫かな。ハイレゾ音源は Mac でアプリの Audirvana を使って再生しているのですが、これには音源の周波数特性を分析する機能があります。40周年記念版に収録されていた 24bit/96KHz 版の特性をみたところ、ハイレゾではなくてCDクオリティだと表示されます。
70年代後半のクリムゾンのアルバムは、24bit/96KHz 版であっても高音域に伸びがなく詰まった感じの音質だと思っていたのですけれど、この周波数特性を見れば納得です。BDへの収録は 24bit/96KHz ではあっても、元音源のクオリティがハイレゾではなくCDクオリティなのだと思われます。日本製品にもよくあるアップコンバートによる偽レゾでしょうか。50周年記念版は、ちゃんとハイレゾ収録されていると良いのですけれどね。
場所をとる大きなボックスセットはもう置く場所がないので50周年版はスキップしようかと思っていたのですけれど、今度は At 50 Film と同じようなCDサイズの箱になるのでしょうね。それなら収納場所はあるのですけれど、音のクオリティが本物のハイレゾかどうかが気になっています。輸入盤の価格を見て考えましょうかね。
2023.8.18 追記)
Diskunion で8000円弱でした。この価格なら入手しても良いかな。Diskunion の案内には、Elemental Mix は初期のセッションから構成した音源とあります。これは面白そう。