映画『エクス・マキナ』の Blu-ray

2014年の映画『エクス・マキナ』のBlu-ray、11月18日発売です。

エクス・マキナ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

日本の公開も1年くらい遅れた映画でしたが、Blu-rayもやっとリリースですね。

昨年くらいにスペイン版のBlu-rayを購入したのですが、起動時のメニューから日本語が選べて、日本語字幕も日本語吹き替えも問題なくみられました。多分、この日本版も中身は同じものかもですね。

そう書いていて気がつきましたが、ぼかしは全くなかったです。日本語版だと、ぼかしが入ったりするのかな。変にぼかしを入れない方が、無機質な感じが強調されて良いと思うのですけれどね。

とてもSFっぽいストーリーのSF映画です。派手な演出もあまりなく、画面も静かな美しさに満ちています。そう思って改めてみたら、イギリスの映画なのですね。ハリウッドの過剰演出の映画とは違うと思いましたよ。

主演のアリシア・ヴィカンダーは『トゥームレイダー』の新作で主演に選ばれて話題になっていますし、他に『スター・ウォーズ フォースの覚醒』のオスカー・アイザック(ポー・ダメロン)とドーナル・グリーソン(ハックス将軍)が出ています。監督のセンスの良さが、人選からも感じられます。

2015年のアマゾンビンボー

2015年の大晦日がやってきました。

今年のトピックは、何と言っても Apple Music の開始です。定額制の月額料金を払うと、Apple Music に登録されている数多くのアルバムを自由に選んで聴けるだけでなく、自分の iTunes ミュージックライブラリにその曲やアルバムを入れ、いつでも iPhone や Mac の iTunes で聞くことができます。

これで、アルバムの音楽ファイルを所有することの意味もかなり薄れました。これまで、新しい音楽や新しいアルバムを聴くためにダウンロードしていましたが、その必要も無くなりました。ブログや雑誌などで見かけて興味を持ったアルバムをその場ですぐ聴けますし、気に入ったらライブラリに入れておけます。非常に便利になりました。

定額音楽配信、という括りだけなら他社のサービスもいろいろありますが、自分がすでに持っている音楽ライブラリと同じように扱えるのは Apple Music だけですね。これは他社サービスにはない大きな特徴です。

もちろん、Apple Music からダウンロードしたファイルにはDRMがかかっていますが、そもそもダウンロードそのものに意味があまりないので、DRMの存在は気にはならないです。

存在価値がなくなったかのように思える Music Match ですが、これを契約していると自分がアップロードしたファイルを再ダウンロードした時にはDRMがかかりません。つまり、iCloud ライブラリを自分の音楽ライブラリのバックアップとして使えるということです。極論すれば、マックの音楽ファイルは消しても大丈夫かな。登録曲数の上限が10万曲に引き上げられたこともあり、かなり価値が高くなりました。

ソニーや日本の音楽業界は「ハイレゾ」に注力しているようですが、未だにクラウドに対応もせず、10年前のシステムである「音楽ダウンロード」でしかありません。一応ウォークマンも持っているのですが、ダウンロードして同期とか、正直なところシステムが古すぎて非常に不便だと思います。ハイレゾもクラウド化しなければダメでしょう。そして、手持ちのSACDの音源を登録できるようにしてもらいたいものです。それくらいしなけれれば、Apple に対抗すらできませんよ。

家で音楽を聴くときには、Mac の内蔵スピーカーで聴くこともありますが、AirPlay 経由でJBLのスピーカーや、ソニーのアンプで聴いています。

外で聴くときには iPhone で聴くことになりますが、アナログ出力のクオリティはそれほどでもないので、いいイヤホンをつないでもそんなに満足できない気がします。

そこで、外では Beats の Bluetooth ワイヤレス接続の Powerbeats2 に、コンプライのイヤーピースの組み合わせで聴いています。Bluetooth 経由だとワイヤーがないので取り扱いが便利ですし、案外いい音が楽しめます。ワイヤレスが便利なので、家で聴くときもこれを使うのが主になっています。

来年には、Apple Music もハイレゾに対応し、Lightning ケーブルのポタアン形式でイヤホンを使うようになるという噂もありますし、ますますいい音が楽しめそうな気がしています。

もう一つ、Apple TV の第4世代と、Netflix がやってきたのも大きかったです。これで、テレビ放送を見たり、Blu-ray を見たりする機会も格段に減り、主に Netflix を見るようになりました。ここでも音楽と同じで、番組や映画を所有することに大した価値は無くなりました。アクセスできることに対して対価を払う感じですね。

Netflix も Apple Music も全ての作品が提供されているわけではないのですが、一度使ってみるとこれで十分で、逆にサービスで提供されていないものを観たり聴いたりするつもりがなくなります。そういう意味でも、作品に対する接し方が大きく変わったと思います。

今年はあまりライブには出かけなかったのですが、12月のキング・クリムゾンのライブが圧巻でした。あんなすごいライブはなかなか体験できないと思います。YouTube で「Peace」が公開されたようですが、これは予告で来年には日本公演のライブ映像がリリースされることを期待しています。

来年も、平和に音楽や映画を楽しめる年になりますように。

Tangerine Dream / The Official Bootleg Series Volume Two

ドイツのエレクトロミュージック・バンドであるタンジェリン・ドリームのオフィシャル・ブートレック・シリーズ・ボリューム2「Tangerine Dream / The Official Bootleg Series Volume Two」、1月29日にリリースされます。

Tangerine Dream / The Official Bootleg Series Volume Two

amass さんの記事「タンジェリン・ドリームがオフィシャル・ブートレッグ・シリーズの第2弾をリリース」によると、1978年パリと、1980年東ベルリンのライブを収録した4枚組ということです。

手元の Tangent Tree を見てみたら、東ベルリンのライブは1980年1月31日のライブを収録した Tangerine Tree 17 が音源のようですね。1978年パリの方は、Tangerine Tree のリストを見ると 1978年3月1日の Tangerine Leaves 39 に相当するようです。こちらは聞いたことがないかな。

The Official Bootleg Series: Volume One」と同様に Apple Music に載りそうな気がするので、そのうち聴いてみようと思います。

Helene Grimaud / Water

フランスのピアニストであるエレーヌ・グリモーのアルバム「Helene Grimaud / Water」、1月29日に発売です。

Helene Grimaud / Water

水に関係した曲を集めたライブアルバムだそうです。選曲もユニークで面白そうですし、自信に満ち溢れたジャケットデザインから、期待できるアルバムだと思います。

iTunes Store や Apple Music でも入手できそうですし、先行配信曲もあります。クラシックの枠にとらわれない、斬新なサウンドです。

Fleetwood Mac / Tusk のデラックス・リマスター盤

フリードウッド・マックが1979年に発売したアルバム「Tusk」のデラックス版です。12月11日に発売されました。

Fleetwood Mac / Tusk (CD+DVD-A/2LP)

大ヒットしたアルバムの「」に続いて発表されたアルバムでしたが、当時もそんなに聞き込んではいなかったかな。

LP2枚組で20曲収録していたオリジナルアルバムは、Disk 1 に収録されています。Disk 2 はシングルやデモ、Disk 3 は別バージョンを集めてオリジナルアルバムの曲順で収録している、オルタネイト・アルバムと呼べそうなものです。Disc 4 と 5は当時のライブを収録しています。

ディスク版は CDだけでなく、DVD-Audio 1枚 とアナログ LP 2枚 も入っています。

Amazon デジタルの配信はオリジナルアルバムの20曲のみですが、iTunes Store と Apple Music はCD5枚組相当のデラックス版が配信されています。

Apple Music で改めてアルバムを聴いてみようと思います。

グレッグ・イーガン / クロックワーク・ロケット

オーストラリアのSF作家であるグレッグ・イーガンの2011年発表作品『クロックワーク・ロケット』の翻訳が電子書籍でもリリースされました。

『クロックワーク・ロケット』、グレッグ・イーガン、早川書房 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) [Kindle版]

早川書房の人が紙の本の話をよくツイートしていて電子書籍が出たら読もうと思っていたのですが、どうやら今日発行されたようです。Kindle だけでなく、iBooks でもでていてよかった。DRMがある間は、ライブラリの分断を避けるために iBooks に絞って本を買おうと思っています。早川書房は電子書籍に力を入れているようなので、読む本が他にもたくさんありそう。久々に読む本格SFなので楽しみです。

Metallic Taste Of Blood / Doctoring the Dead

インストのプログレ・メタルバンドであるメタリック・テイスト・オブ・ブラッドのセカンドアルバム「Metallic Taste Of Blood / Doctoring the Dead」です。

Metallic Taste Of Blood / Doctoring the Dead

FMラジオ番組のツイートが流れているので、たまたまサイトを開いてみたら流れてきたのがこの曲。いい曲だなーと思って聞いていたら、Shazam してくれた人がいてバンド名と曲目がわかりました。そういえば、Shazam を使えばよかったですね。

公式サイトを見たら、ポーキュパイン・ツリーでベースを担当していたコリン・エドウィンが参加しています。

Apple Music で検索してすぐにこのアルバムが出てきました。かかっていたのは1トラックの「Ipsissimus」でした。

ボーカリスト不在で全編インストなのですが、ヘビーでダークなサウンドのバンドです。Apple Music だとプログレ・アートロックに分類されています。いい感じなのでライブラリに加えておきます。

CDは入手困難っぽいですが、米英のアマゾンでは在庫があるようです。Amazon デジタルや iTunes Store でも入手可能です。

King Crimson のライブ(2015.12.21、名古屋センチュリーホール)へ行ってきました #KC2015Japan

ドラムが3人となった7人編成のキング・クリムゾンの日本公演、最終日でクリムゾンにとっても年内最後のライブである12月21日の名古屋公演に行ってきました。

クリムゾン・プロジェクトで、エイドリアンブリューは「キングのいないクリムゾン」と言っていましたけれど、キングも健在であることを示したライブでした。

観客は2000人くらいだったでしょうか、席はかなり埋まっていた感じです。

会場に入ってみるとサウンドスケープが流れており、ドラムがステージ上に3セット並べられているのを見て期待が高まります。

例によって「録音するな、写真を撮るな」のアナウンスがありますが、「トニーがカメラを構えている間だけは写真を撮ってもいい」というアナウンスが日本語で流れます。そのあと、ロバート・フリップと思しき声で同じ趣旨の英語のアナウンスが流れてビックリ。「クリムゾンのパーティを楽しもう」的なことを最後に言っていて、他のメンバーの「やー」という声も聞こえてきました。これだけでも、今までのクリムゾンとはかなり雰囲気が異なる気がしました。

メンバーが登場して「Islands」の最後の1分くらいに収録されている「Walk On: Monk Morph Chamber Music」が流れますが、単にSEのテープ音だけでなく、バンドのメンバーも楽器を使ってオーケストラのチューニング風の音を出し、またロバート・フリップが(多分)肉声で「123223」とカウントしたのでまたびっくり。

これに続いて、ビル・リーフリンが特徴的な金属音を奏で始めたので、最初の曲は「太陽と戦慄パート1」だとわかりました。バイオリンのフレーズは抜きで、ロバート・フリップのギターがイントロを奏でます。主旋律が出てくるパートになるとドラムの咆哮にまた驚き。原曲のスタジオ録音もドラムとパーカッションでけたたましく演奏されていますが、ドラムキット3台で演奏する今のクリムゾンの迫力は別格です。ライブ盤の「Live At The Orpheum」ではこの迫力は収録していなかったですね。これは本当にすごい。

中間部のバイオリンパートはメル・コリンズがサックスのパートとなっていました。コーダ部分が終わって最後の金属的なパーカッションはビル・リーフリンが演奏しますが、その余韻が消える前に拍手する間も与えず次の「Pictures of a City」の演奏が始まります。

下記のセットリストの空行が入れてあるところは拍手があったのですが、それ以外の部分は拍手もなく曲が続けて演奏されていました。MCも全くなく、とにかくどんどん曲を演奏するという雰囲気が強かった気がします。

「Pictures of a City」はメル・コリンズのサックスが目立つ曲ですが、ここでもドラムの迫力がすごいです。後ろの高い段で演奏する4人を圧倒するかのようでした。

次は、ジャッコがギターを弾きながら「Peace – An End」(最初の部分だけ)。まず日本語で歌って、それから英語で歌いました。有志連合が勝手に他国を爆撃するロクデモない世界ですが、平和は大切です。

これに続いてまた切れ目なく新曲の「Radical Action」と「メルトダウン」。このメドレーは、ドラム3台をフルに生かした曲です。3台のドラムが叩き出すビートに荒々しいギターのフレーズが切り込む、典型的なクリムゾンサウンドです。素晴らしい。ライブだけで終わらせず、スタジオ録音したバージョンも聴きたいですね。新作スタジオアルバムを期待したくなります。

そして、これに続いて切れ目なく「レベル5」。あのアルバムのジャケットは防塵マスクでしたし、ついつい原発の爆発事故を連想してしまいます。
「Level Five」の中にはギターの掛け合いのパートがありますが、ここがドラムの掛け合いに置き換えられていてびっくり。今回はドラムが主役なのかも。

ヘビーな曲が続いて拍手のあとは、ビル・リーフリンがメロトロンのパートを弾き始めて「Epitaph」。この曲はどの公園でも演奏しているので聴けると思ってはいましたが、やはりこの曲のライブは感激です。

この後の曲順はひょっとすると思い違いかもしれません。「Easy Money」では、中間部のギターソロでロバートフリップが緩やかなフレーズでロングトーンのサウンドを奏で、「Evening Star」のギターサウンドを思わせました。この音が聴けたことにも感激しました。

「Easy Money」のあとは、ひょっとしたら「トーキング・ドラム 〜 パート2」かと期待したのですが、やっぱり違いました。

A Scarcity of Miracles」は、ドラムがギャビン・ハリスンひとりとなったこのメンバーの演奏ですし、最も自然に演奏できていた気がします。「The Letters」とセットで「Sailor’s Tale」が聴けたのも良かった。他の日には演奏しないことも多かったようですね。

「Red」もトリプルドラムの迫力がすごい。なんだか、別の曲に感じられるくらいでした。ライブ盤をリリースするときには、ドラムの迫力が生きるような録音にしてほしいですね。そして、ラストの「Starless」、サックスが入ったバージョンをライブ演奏するのはこのメンバーが初だと思いますけれど、オリジナルのスタジオ盤を超える素晴らしい演奏です。

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アンコールは予想どおり「宮殿」と「スキゾイドマン」。最後までパワフルな演奏でしたが、スキゾイドマンの途中でギャビン・ハリスンのドラムソロがあってまたびっくり。3人のドラマーの中で最もパワフルな音を出していて、重い音だと思っていたパット・マステロットを超えるパワフルさでした。ポーキュパイン・ツリーの時にはそれほどパワフルなドラミングには思えなかったのですが、クリムゾンで開花したのでしょうか。ポーキュパイン・ツリーをライブで見逃したのが残念に思えました。

ビル・リーフリンもライブで観たのは初めてでしたが、繊細でシャープな音ですね。シンバルの音の鋭さが印象に残りました。

3人ドラムの迫力と集中力の高い演奏も素晴らしかったですし、最近のクリムゾンサウンドのヌーヴォ・メタルも好きですが、やはり「Easy Money」や「Sailor’s Tale」のあのロバート・フリップのギタートーンをライブで聴けたのが素晴らしかったです。

そうそう、「パート2」をライブで聴けなかったのはちょっと残念。

今のメンバーの演奏で「パート2」を聴くためにも、あの演奏の迫力を収録したサウンドで日本公演全日程のボックスセットをリリースしてほしいですね。実現しないかな。

King Crimson
December 21, 2015
Century Hall, Nagoya, Japan 

(1) Walk On: Monk Morph Chamber Music
(2) Larks' Tongues in Aspic, Part One
(3) Pictures of a City

(4) Peace - An End
(5) Radical Action (To Unseat the Hold of Monkey Mind) I
(6) Meltdown
(7) Radical Action (To Unseat the Hold of Monkey Mind) II
(8) Level Five

(9) Epitaph

(10) Hell Hounds of Krim
(11) The ConstruKction of Light
(12) Easy Money
(13) A Scarcity of Miracles

(14) The Letters
(15) Sailor's Tale

(16) Banshee Legs Bell Hassle
(17) Red
(18) Starless

Encore:
(19) The Court of the Crimson King
(20) 21st Century Schizoid Man

 

『イングレス ザ・ナイアンティック・プロジェクト』の電子書籍版が iBooks と Kindle にも

ちょっと前に翻訳が出ていた『イングレス ザ・ナイアンティック・プロジェクト』、Kindle と iBooks にも翻訳本の電子書籍版が載っています。

『イングレス ザ・ナイアンティック・プロジェクト』、フェリシア・ハジラ=リー、Niantic

charingress.tokyoさんの記事「honto.jpの「イングレス本」パスコード来た!<追記あり>」の追記で Kindle 版の発売を知り、iBooks を検索して見つけました。

沖縄のアノマリーで電子書籍の honto で先行リリースという話を聞いてはいたのですが、DRMがなくどこのサイトで買ってもライブラリーを一つにまとめられる音楽とは異なり、DRMがかかっている電子書籍は様々なサービスを使うとライブラリーが分断されてしまいとても不便です。だから、今の所使うサービスは一つに絞らざるをえません。スクロール機能があり、続き物をまとめてくれるiBooks 以外のサービスで販売されても買うつもりはありませんから、iBooks に載ったのは嬉しいです。

早速 iBooks で購入したので、読んでみようと思います。

Dream Theater / The Astonishing

ドリーム・シアターの新作「Dream Theater / The Astonishing」、来年1月29日発売です。

Dream Theater / The Astonishing

CD2枚組のコンセプトアルバムということで、久々の大作です。監視社会を思わせるドロイドが浮かび、ハンガーゲームに出てくる専制国家パネムのような都市の様子が使われているジャケットからも期待できそうです。

今のところは、CDと iTunes Store のみ予約が出ていますが、いずれAmazonデジタルや Apple Music にも載るでしょうね。iTunes Store では「The Gift of Music」が先行配信されていて、試聴もできます。

結局、前作「Dream Theater」は日本ではまともにハイレゾ配信されませんでしたが、今度はどうなるでしょうね。