最近、Tidal のハイレゾ・ストリーム配信よりも CD 再生の方が音が良い、としている YouTuber さんを見かけました。ビットレートの低いCDの方が音が良いというのは信じがたい結論の気もしますけれど、まあ質の高い CD プレイヤーを使えばそういうこともあるのかもしれません。
この手のAとBとどちらが良いのかみたいな話は、特定の条件ではそうなるのだろうと思います。けれどもその判定が一般化できるのか、つまりいつでもそうなのかは注意してみる必要があると思います。オーディオのように前提条件が多い状況の比較では尚更です。
例えば、ストリームではなくてダウンロードしたハイレゾ音源と比較したらどうなのだろう、とも思いました。
見ていて気になったのが、その方のネットワーク配線が必要以上に複雑なことです。あの環境でサブスク配信を聴く場合は、ストリーマーを直接 Wi-Fi 接続した方が通信経路がシンプルになるように思えました。
私は Tidal や Apple Music などのサブスク・ストリーム配信の音質に満足しています。オーディオ用のハブとルーターを1.5mのオーディオ用を謳うLANケーブルで直結していて、通信経路がシンプルで最短になるような配線を心がけています。ハブにもオーディオ用と謳っている製品を使い、これには音楽データ用 SSD を内蔵している Roon Server とストリーマーのオーディオ機器、それからApple Music 再生用の Mac と Apple TV だけを接続しています。その他のネットワーク機器は別のハブにつないで、オーディオ機器の通信とは経路が別になるようにしています。
あと、光回線契約の速度・質や会社についても吟味した方が良い気がします。
うちの回線は電力系で、契約できる中では最も速い10Gpbsにしています。SpeedTest だと 650Mbps〜950Mbps、Ping値は 8ms くらいです。
光回線の契約速度を上げるとレンタルルーターも質の高そうなものを持ってきたので、実質的な速度はともかくこの点は良かったと思います。本当はルーターは自分で用意したいのですが、今契約しているところはルーターはレンタルのみで持ち込みはできないです。
最近は中国製のイヤホンにハマっていますけれど、イヤホンで聴く時は iPhoneとXperiaでWi-Fiを使います。この時に使用する Wi-Fi ルータは Wi-Fi 6E 対応で 6GHz、5GHz、2.4GHz それぞれ4ストリームの製品にしています。ゲーム用の超高速機ではありませんが、そこそこの製品です。こちらも 650Mbps〜950Mbps、Ping値は 13ms くらいです。
Wi-Fi 7 になったらまた買い替えるつもりです。
サブスクのストリーミング配信を楽しむには、ネットワーク経路を整備しシンプルかつ最短にする必要があると思います。オーディオルームを作るなら、光回線をその部屋に引き込んでルータを設置するのが第一歩になる気がします。
あとから思ったのですが、「ハイレゾ・ストリーム配信よりもビットレートの低いCDの方が音がいい」との結論が出たら、その疑わしい結論をドヤ顔で発表する前に、ストリーミングを再生する装置・環境に何か問題があるのではと考えるのが先ですよね、きっと。