孫崎享 著 『戦後史の正体』 「戦後再発見」双書 を読みました

孫崎享 著 『戦後史の正体』 「戦後再発見」双書 を読みました。残念ながら Kindle では出ていないので、裁断スキャンして iPad で読んでいます。

孫崎享 著 『戦後史の正体』 「戦後再発見」双書、創元社 (2012/07)

現代の社会を知るには、ここに至った近代の歴史を知ることが重要です。日本の学校の歴史では太平洋戦争敗戦以後の歴史に触れることは皆無ですから、自分で本を読んで学ぶ必要があります。

この本を読むと、いま社会で起きている問題も昨日今日に起こったことではなく、過去の経緯を引きずっていることがわかります。例えば、原子力発電所の問題は1960年代に、そして尖閣諸島の問題は敗戦処理の中で生じ、具体的な問題として1970年代に既に登場しています。また、TPP関連の問題も1990年代から始まっています。単独で急にひきおこされた問題なのではありませんから、最近のニュースを見ているだけでは問題の真相は理解できません。

これまでニュースなどを見ていて、「なぜこんな風になっているのだろう」と常々疑問に思っていたことの多くが、この本を読むことで理解できました。まさに、目から鱗が落ちる思いです。

この本は、現代につながる社会の実情を理解するための入り口として必読の書です。

便利な iBooks

昨日から、iPad/iPhone のアプリである iBooks の書店、iBookstore で日本語書籍・コミックの販売が始まりました。

Amazon の Kindle だと、iPad と iPhone に加えて、eInk を表示に使った Kindle Paperwhite でも本を読むことができますから、今頃 iBookstore が出てきてもなぁ…って思ったのですが、使ってみるとやはり便利に思えるところがあります。

ひとつめは、「コレクション」と呼ばれる分類を自分で作って、本を整理できるところです。もともと、ブック、購入済みブック、PDFの3種類があるのですが、それ以外に「新規」から新しいコレクションを作って本を分類できます。また、複数デバイスを持っていれば、デバイス間でコレクションも自動的に同期されます。端末から本の実体を消去しても、クラウドにある本のコレクションの情報はそのまま残りますので、分類が維持されます。これは Kindle にはない大きな特徴です。

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また、Kindle だと本は必ず最近開いた順に並び、自分で並べ替えることはできません。しかし、iBooks では自分の好きな順番に本を並べ替えることができます。iPhone の画面でアイコンを並べ替えるやりかたで、そのままできます。下の画像はハリーポッターのコレクションなのですが、これは出版順に並べてあります。

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そして、三つ目の特徴が「スクロール」です。電子書籍リーダーは、紙を模してページを繰るようになっていますが、電子書籍でこだわる必要があるでしょうか?むしろ、巻物のようにスクロールできた方が、読んでいるところを真ん中に持って来れて便利なような。これまでは横書きの文書でしかスクロールできなかったのですが、昨日のアップデートから縦書きの本もスクロールで読めるようになりました。

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Amazon の Kindle Store も悪くありませんが、パソコン操作向きに設計されているので、iPhone や iPad では使いにくいですね。また、Kindle Paperwhite はそもそも反応が鈍くて操作性が悪いので、本を買う書店としてはあまり出来がよくありません。

iBookstore は、その辺りはよく考えれていて本が買いやすいと思います。Kindle で買うか、iBookstore で買うか、しばらく迷うことになりそうです。本当は、どこで買った本でも自由に読めるのが一番ですね。

大谷 和利 著『アップルの未来』を読んでみました

大谷 和利 著『アップルの未来』を Kindle で読んでみました。

『アップルの未来 ポスト・ジョブズ時代に革新的な製品は現れるのか!?[Kindle版]』大谷 和利、アスキー・メディアワークス  (2012)

スティーブ・ジョブスが亡くなったあとの、アップル社の性格や強み、そしてアップルを経営する人たちの特徴を分析して、アップル社の現状を分かりやすくまとめてあります。これからも、アップルからは興味深い製品やサービスが現われてきそうです。

週刊ダイヤモンド特集『誰が音楽を殺したか?』を読んでみました

週刊ダイヤモンドの特集を抜き出した『誰が音楽を殺したか?』をKindle で読んでみました。

誰が音楽を殺したか? (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.1)) [Kindle版]、清水 量介 (著), 森川 潤 (著), 週刊ダイヤモンド編集部 (編集) 、ダイヤモンド社 (2013/1/28)

本格的にCDもケータイの着メロ配信も消費者に相手にされなくなった現状を上手くまとめてあります。日本のレコード会社がCDにしがみついて iTunes などの音楽配信に乗り遅れているあいだに、世界は Spotify や Raphsody など、ネットラジオと一体になったサービスに移ってしまいましたね。これでは、日本のレコード会社が儲からないのも当然です。Kindle が入ってきて、もたもたしている日本の電子書籍をあっという間に追い抜いたように、Spotify や Raphsody が早く参入してきて、便利に音楽が楽しめるようになってもらいたいものです。

それにしても、売り上げがピーク時の30%まで下がっても一社も倒産しないとは、レコード業界というのはもともとまともな業界ではなかったのですね。

西田宗千佳 『スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場』

西田宗千佳 『スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場』を読んでみました。

西田宗千佳 『スマートテレビ スマートフォン、タブレットの次の戦場 (アスキー新書) [Kindle版]』アスキー・メディアワークス (2012)

ちょっと前の、Kindle 版の半額セールのときに買った本でしたが、やっと読めました。テレビを主軸においてきた家電メーカーの業績が落ちている話が最初なのですが、地デジで需要を先食いした上に、ITとネットに思いっきり乗り遅れているのだから当然ですね。

スマートフォンならぬスマートテレビということで、ネットに接続する機能を持ったテレビを日本メーカーも作っているという話なのですが、まるでBASIC-ROM時代のパソコンやガラケーのように、OSも無く貧弱なソフトを載せただけの製品が売れる筈も無いですね。また、HTML5の話も出てきますが、ブラウザベースでまともなシステムになるとも思えないですね。

スマートテレビとしては、iOSを搭載した AppleTVか、またはAndroidを搭載した GoogleTV、そしてたぶんアマゾンもシステムを出してくる(KindleTV ?) でしょうから、システム構築能力を欠く日本のメーカーではとても太刀打ちできなさそうです。今どき、もうレコーダーでもないですよね。全チャンネル録画システムなど資源と電力の無駄ですね。番組を検索して、サーバーからストリームで見るのがスマートテレビでしょう。

レコーダーと言えば、米国の事例で TiVo が出てこないのはどういうわけでしょう。日本のテレビ視聴システムは、もうここから決定的に乗り遅れていましたね。西田さんも日本のメーカーや業界に遠慮しているのか、ちょっと切れ味の悪い本なのが残念。

西田宗千佳 『加速する日本の電子書籍 -Kindle、kobo上陸。2012年、日本になにが起きたのか』

西田宗千佳 『加速する日本の電子書籍 -Kindle、kobo上陸。2012年、日本になにが起きたのか (MAGon) [Kindle版]』を読んでみました。

西田宗千佳 『加速する日本の電子書籍 -Kindle、kobo上陸。2012年、日本になにが起きたのか (MAGon) [Kindle版]』Impress Watch (2013)

先日読んだ『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』の続きということになるでしょうか。タイトルにもあるように、西田さんのメールマガジンである MAGon から記事を抜粋したものです。

Kobo の社長のインタビューも興味深いですが、やはり最も読み応えがあったのは Kindle を担当する Amazon の友田氏のインタビューです。これを読むと、日本の出版関係者にもアタマの切り替えが必要であることがよくわかると思います。

西田宗千佳 『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』を読んでみました

西田宗千佳 『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』を読んでみました。

西田宗千佳 『電子書籍革命の真実 未来の本 本のミライ』エンターブレイン (2010)

Kindle で読んだのですが、もともとは2010年に出版された本で、シャープのガラパゴス(笑)やソニーリーダー発売の頃の話が書いてあります。Kindle が出てきた今となっては、既に玉砕済みの歴史になりましたね。いま読んでみても日本勢にはアマゾン Kindle を越える部分が特になく、自滅への道を進んでいると思えてしまいます。

三省懇や電書経は、中間フォーマットのような国際的に通用しない妙なものを作るのではなく、アドビ等の広く使われているDRMの採用に向けて協議し、どの書店で買った本が、どの会社のリーダー/クラウドサービスに登録できるようにすべきでしたね。アマゾン Kindle 参入までにそれが出来なかったのですから、もう負けは決まったということです。

ePub という国際的に通用する規格があるのに、日本のつたない情報技術でこれを上回る規格を作れる筈もなく、劣化コピーでしかない中間フォーマットなど全く無意味です。これも、行政官僚が天下り先を狙って何億円も税金を出したのでしょうけれど、これまでの補助金同様にまたもや全く無駄にしかなりませんでしたね。

Kindle 前夜における日本勢の敗因を振り返るには良い本だと思います。

THE DIG ディープ・パープル featuring ジョン・ロード

音楽雑誌 The DIG のムック『THE DIG ディープ・パープル featuring ジョン・ロード』、11月16日発売予定です。

THE DIG Special Edition ディープ・パープル featuring ジョン・ロード (シンコー・ミュージックMOOK)

ディープ・パープルは、結成された最初の頃からジョン・ロードが中心メンバーでしたし、最近までバンドのサウンドを支えてきたと思います。ロードも亡くなりましたし、この本を読みながら、最初のアルバムからひととおり聴きなおしてみようかな。

藤井太洋 著 『Gene Mapper』を読んでみました

fladdict さんの記事「GeneMapperという電子書籍が、とても素晴らしい | fladdict」を読んで興味を持ち、藤井太洋 著 『Gene Mapper』を読んでみました。

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電子書籍でのみ販売されています。公式サイトの直販、それから Kobo と Amazon Kindle 向けに発売されています。私は公式サイトから、横書きの ePub ファイルをダウンロードして、iPad の iBooks で読みました。Kindle 用の mobi ファイルもダウンロードして Kindle touch で開くことは確かめたのですが、結局 iPad で一気に読み切ってしまいました。

仮想現実が実用化され、遺伝子操作があたりまえになった社会を舞台に、いかにも現実にありそうな話が展開するSFです。とても面白いです。

スティーブン・レヴィ 著 『グーグル ネット覇者の真実』を読んでみました

スティーブン・レヴィ 著 『グーグル ネット覇者の真実』を読んでみました。スティーブン・レヴィ氏の著書は「iPodは何を変えたのか?」や「マッキントッシュ物語―僕らを変えたコンピュータ」を読んだことがあり、どちらも興味深い本でした。

スティーブン・レヴィ 著 『グーグル ネット覇者の真実』 阪急コミュニケーションズ (2011)

この本は、かなり厚くボリュームがあるのですが、これまであまり知らなかったグーグルの検索システム開発の裏話や、中国進出を巡る葛藤、そしてグーグルブックスキャンの話を知ることができました。アンドロイドの過いつを巡ってスティーブ・ジョブズと対立した話などもあり、期待に違わずとても興味深いです。

最後にはソーシャルネットワークシステムに適応できない話も書いてありました。グーグルの得意な分野では無さそうですが、この先どうなるでしょうね。また、音楽や Google TV などについては何も書かれていませんでしたが、これは最近の取り組みだからでしょうか。これらのカバーされていないトピックに関して、また数年後にスティーブン・レヴィ氏に続編を執筆してもらいたいものです。

この本は買ってきて開く前に裁断スキャンてPDF化し、iPad のアプリ「i文庫HD」で読みました。このアプリには内拡大という機能があり、マージンを外して文字部分を広げることができるのが読みやすいです。裁断スキャンすることで、重い本を持ち歩かなくても良いですし、読んでいる位置もアプリが憶えていてくれるので快適です。はやく Kindle や iBook Store が日本でもはじまって、電子書籍で読めるようになるのが楽しみです。